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  • 更新日: 2016年10月24日

これまでビットコインやその他の仮想通貨を扱うためのウォレットについて、スマホアプリのMyceliumbreadwalletGetGemsAirbitzIndieSquare Wallet、ウェブブラウザアプリのBitcoin WalletCoinbaseを紹介してきました。今回はこれらウォレットの得意分野や用途、セキュリティ、安定性を利用目的別に比較しながら総括します。

それでは、「ウォレットを体験してみたい」というケースからはじめ、「多彩な多機能ウォレット」まで利用目的別にウォレットアプリやサービスを見ていきましょう。

 

ウォレットアプリを体験してみたい – breadwallet、Mycelium

ビットコインに興味があって、まずはウォレットでビットコインのやりとりを体験してみたいという場合には、ウォレットの作成からウォレットの復元に用いるパスフレーズのバックアップ、ビットコインの送受金まで、一般的なウォレットの機能を一通り体験できるbreadwalletやMyceliumがおすすめです。iOSデバイスのユーザーの場合はbreadwalletで、Androidデバイスユーザーの場合はMycelium(条件を満たせばbreadwalletも)で日本語のアプリを利用できます。

初心者にやさしいというだけでなく、シンプルで特にセキュリティを重視したbreadwallet、マルチアドレス対応など高機能なMyceliumは、試用して気に入ったら多くの人が長く使える可能性が高いウォレットでもあります。

breadwallet送金画面 mycelium送金画面

 

安全性・安定性でウォレットを選びたい – breadwallet

ウォレットでは大切な資産を扱うため、安全性が最も気になるという人も多いのではないでしょうか。どのウォレットもセキュリティに配慮した作りになっていますが、中でもbreadwalletは特にセキュリティに重点を置いて開発されているアプリと言えそうです。breadwalletはサーバーを介さず直接ビットコインネットワークに接続し、データはスマートフォンに保存するため、サーバーを介するリスクがありません。

BreadWalletはセキュリティが高い breadwalletはビットコインネットワークに直接つながる breadwalletにサービスメンテナンスは不要

また、App Storeの厳正な審査、iOS向アプリの開発者はiPhoneのハードウェア的に暗号化されたストレージを利用できるといった観点から、最初のアプリの公開から2年以上iOSアプリの開発に専念し、2016年7月に満を持してAndroid OS 6.0向のアプリが公開されました(「Why it took over 2 years for breadwallet to come to Android」)。”No customer funds stolen”をうたって、今まで利用者の資産が盗まれたことはないとしていることからも、セキュリティ面での自信がうかがえます。

必要最低限の機能がシンプルに実現されているため、操作に戸惑うことがなく、動作が安定しているところにも安心感が感じられます。

breadwalletは、iOSデバイスのユーザーや条件を満たすAndroidユーザーにとって、ウォレット初心者から上級者まで多くのユーザーのニーズを満たすアプリと言えます。

 

ブラウザでウォレットを使いたい – Bitcoin Wallet、Coinbase

複数のデバイスを使っている、アプリをインストールせずにウォレットを使用したいという人には、ブラウザさえあればウォレットにアクセスできるウェブベースウォレットが便利です。

本連載では代表的なウェブベースウォレットとしてBitcoin WalletとCoinbaseを紹介しました。両ウォレットとも世界中の多くのユーザーをサポートしてきたこと、シンプルかつ直観的なインターフェイスを採用していることからも、動作面で安定していて安心して使える印象を受けます。機能面や安全性では甲乙つけがたく、日本語で利用したい場合はBitcoin Walletを、将来的にCoinbaseが日本のユーザーの日本円での支払いもサポートすることを期待するのであればCoinbaseを利用するのがよさそうです。

bitcoin wallet coinbase

 

複数のアドレスを使い分けたい – Mycelium、Bitcoin Wallet、Coinbase

ウォレットを使い慣れてくると、送金や受金の目的に合わせて複数のアドレスを使い分けたいという人も少なくないと思います。本連載で紹介したウォレットでは、スマホアプリのMycelium、Airbitz、IndieSquare Wallet、ウェブベースウォレットのBitcoin Wallet、Coinbaseで複数のアドレスを管理することができます。

Airbitz、IndieSquare Walletについては、それぞれの追加機能で付加価値を発揮する多機能ウォレットで、スマホアプリで複数アドレスを使い分けたいだけであれば、特にAndroidユーザーの場合、日本語でも利用でき、定評のあるMyceliumを利用するのがよさそうです。また、ウェブベースウォレットとして紹介したBitcoin WalletやCoinbaseも複数アドレスを管理できるウォレットの選択肢となり得ます。

 

多彩な多機能ウォレット – GetGems、Airbitz、IndieSquare Wallet

ウォレットとひとくちに言っても、資産を管理するウォレット機能と合わせて追加機能を備えた多機能なウォレットも公開されています。本連載ではこのようなウォレットとして、GetGems、Airbitz、IndieSquare Walletを紹介しました。

GetGemsでは、利用に応じてGetGemsの独自コインGemsが配分され、普段使いのメッセンジャーとしてGetGemsを使う、さらに積極的に他の人にも利用をすすめるのであれば、相応の報酬を受け取れる可能性もなくはありません。GetGemsを試してみると、チャット内でチャット相手と気軽にGemsやビットコインやりとりできる機能には、ウォレットで送受金するのとは一風違うコミュニケーションのおもしろさを感じられます。

getgemsのstore画面 getgemsではチャットでビットコインを送受信可能

Airbitzはウォレット機能に加え、ビットコインを利用できる場所を検索できるディレクトリ機能や銀行口座とリンクする機能を提供しているものの、現在北米が主なターゲットですが、今後の日本での展開に期待してもよいかもしれません。

airbitzのビットコイン使用可能店舗検索機能 airbitzのビットコイン両替機能

IndieSquare Walletでは、独自コインの発行から取引までをスマホで比較的簡単に行うことができ、カウンターパーティーの仕組みを利用する敷居を下げるのに貢献しています。独自コインの用途や、発行や取引にはカウンターパーティーの基軸通貨XCPが必要となるといった点を考慮すると、特定のユーザーを対象としたアプリと言えます。

indiesquare walletは独自コインの発行が特徴的な機能です

これら多機能ウォレットは、多くのユーザーに使い込まれたメジャーなウォレットと比べて、言語面を含めインターフェイスに戸惑う部分があったり、安定性に今後改善を期待したいと感じたりするのも事実で、使いたい機能で選んで、メインで使うウォレットアプリやサービスの補助的に使ってみるのがよさそうです。

 

おわりに

これまでに本連載で紹介したウォレットアプリやウェブベースウォレットを改めて比較してみましたが、いかがでしたでしょうか。本連載が読者のみなさまの利用目的にあったウォレットアプリやサービスを探す手がかりになればと思います。

なお、それぞれのインストールや使い方など詳細は以下のレポートをご参照ください。

 

Gaiax技術マネージャ。研究開発チーム「さきがけ」リーダー。新たな事業のシーズ探しを牽引。2015年11月『イーサリアム(Ethereum)』 デベロッパーカンファレンス in ロンドンに参加しブロックチェーンの持つ可能性に魅入られる。以降ブロックチェーン分野について集中的に取り組む。

まとめアプリウォレットガイアックスビットコインブロックチェーン使ってみました

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