ブロックチェーンは、ビットコインの発明と同時生み出された、みんなで使える信用のおける台帳システムです。金融業界では、これまでのプラットフォームを破壊的に変革させる技術として大きく注目され、多くの取り組みがなされています。金融以外でも、その仕組みを応用した新しいサービスの開発も頻繁に行われています。
ガイアックスでは、ブロックチェーンの技術を利用し、非金融分野特にシェアリングエコノミーへの基盤技術として実用化へ向け、プロダクト開発やプロトタイピングを行っています。
当ブログでは技術の概要や詳細、また抱える課題について解説しながら、ブロックチェーン活用へのヒントを掲載していきます。また、海外の最先端情報もいち早くご紹介していきます。
まずブロックチェーンの基礎から学びたいという方は、まず「ブロックチェーンの仕組み ~初心者のためのわかりやすい解説~」をご覧になるのをオススメします。
ガイアックスはシェアリングエコノミーの領域に注力していますが、それを支える技術としてブロックチェーンは相性がよいという仮説を持っています。
私たちは、単純に、サービスのアーキテクチャとしてブロックチェーンを利用すればよい、というのではなく、以下のような「ブロックチェーンにより可能になる、または進化すること」に着目し、技術蓄積や新しいサービスの発案を行っていきます。
個人が中心の社会へ
物品の貸借や、役務の提供など、個人が契約の主体となることが増えます。
これまでは事業者(主に企業)に、信頼を部分的に担保されることで、個人は契約の主体となりえてきました。例えば企業が、審査し公認公式ユーザーとしてお墨付きを付与したり、個人間の取引を仲介したり、エスクローしたりしてきました。
今後、個人が契約の主体となるにあたって、事業者を介さずとも、個人の存在証明や、信頼に関する情報が利用できることが必要とされます。
個人間取引の「フェアトレード」性が高まる
信頼を担保してくれる役割でもあった、仲介の企業が収益を得ているという側面があります。個人の存在が強力になり、主体となることで、仲介の企業を介さずとも契約が作成・履行されることにより、収益(付加価値)の分配にフェアトレード性が出てくると考えられます。
少額・少ロットの取引が増える
個人が台頭していく中で、企業が対象としたがらない少額・少ロットの取引が増えます。この時にネックになるのが、決済手数料。強い通貨と決済手段が必要とされます。
情報の分散(decentralized)、共同所有が進む
現在ポータルやSNSなどの事業者が、個人のidentity情報とそれに紐づく情報を保管しています。この個人の情報は、本来的には、自身の情報はもっと自身がコントロールできる状態であるべきであり、自身が許可した相手に必要な情報を開示できるようになるべきだと考えます。
つまり情報を収集するためには、個人が納得し、開示の許可を与えるに足る公益性が必要であり、事業者が独占すべきものではありません。あるいは、そもそも共同所有に近い概念で保管され、必要に応じて許可された情報が利用されていくようになっていきます。
ビットコイン、仮想通貨:価値を移動するプロトコル
プラットフォーマーの仲介なしに、個人間で価値を移動することができます。
デジタル署名:存在や行為の証明
あるドキュメントにある時点で署名することで、そのドキュメントがその時点でから存在されていることと改ざんされないということを証明できます。
スマートコントラクト : 書面で行っていた契約をプログラムに置き換える
個人同士が取引を行う際、プログラムで契約書を置き換えることができれば、より透明性が高く利便性が高い取引を実現することができます。
スマートコントラクト : 契約と決済をワンセットで実行
契約を電子的に記述し、その記録を残す。契約が履行されると同時に対価の移動が完了することができます。
こういった来たるべき社会の変化に対応し、グループを挙げて推進していきます。
ブロックチェーン技術の活用
自社が提供するサービス群において、ブロックチェーン技術の活用を進めます。
学びの場の提供
Blockchain Biz Communityでは、ブロックチェーンを学び活用したいファウンダーやエンジニアに対して学びの場を提供しています。
新しいサービスの発案と実装
ブロックチェーンの特色を活かし、社会の変化を推し進める新しいサービスを企画しています。
「個人の認証」「少額決済」「スマートコントラクト」といったキーワード、領域に意欲を持っています。
ブロックチェーンで応援を力に変えるサービス「cheerfor」の開発
Facebookが牽引するグローバル通貨「Libra」を使用したアプリケーションの開発
ブロックチェーンの活用提言
シェアリングエコノミー分野のスタートアップの支援となるよう、ブロックチェーンの活用を提言していきます。
オープンソースコミュニティへの貢献
実装技術や有用なライブラリなど、ブロックチェーンの領域においてもOSSコミュニティが活発に活動しています。エンジニアとの交流、利用のフィードバック、ソースコードへのコミットなど、OSSコミュニティの活動に参加し、貢献していきます。