今回は、DAO組成について実例をもとに解説していきます。本動画では、とくに会社内で組成されるDAOについて取り上げています。どんなお悩みが寄せられ、そのご相談に対し、ガイアックスのコンサルティングチームはどのように解決のアプローチをとるのかをわかりやすく説明します。
スピーカー:上井登志之
web3事業本部 Discord運用マスター
Discordを用いたDAO組織の運用や、Discord運用ノウハウの発信活動を行っている。また個人では、都内国立大学獣医学科在学中に学生起業し、学生向け採用メディアや採用イベントの運営、学習塾の運営、WEB制作受託などを行う。
スピーカー:成玲娜
DAOコンサル インターン
都内の大学生。ひとりひとりがいきいきと過ごせる社会やコミュニティに関心があり、分散型自立組織「DAO」についても日々勉強中。学科では、経営工学という分野を学んでおり、とくにマーケティングやユーザー体験について興味を持って探究に取り組んでいる。
よくいただく相談
皆さんこんにちは、ガイアックスのDAOコンサルティング事業部で、インターンをしています そん と申します。
本日は同じくDAOコンサル事業部で、Discordの運用をメインに行っている上井さんに、実例をもとにDAO組成について 解説していただこうと思っております。
上井さん、どうぞよろしくお願いいたします。
お願いします。
では、本日は企業内での DAO組成の具体例というところで、社内でDAOを使って 社内のエンゲージメントを高めようという、そういったご相談いただいた際の、我々のご提案だったりとか 実際の組成の方法について、お話ししていければと思います。
ありがとうございます。
私も今、インターン入りたての身なので、視聴者の方と一緒に 学んでいけたらと思っております。
本日、項目はこういった形で進めていきます。
早速ですが、実際どういった相談を 頂くのかみたいなところについて、ご説明頂いてもよろしいでしょうか?
本日はよくいただくご相談 というところからスタートして、最終的にDAO組成キャンバスというものを用いて 解説していきたいと思います。
よくいただくご相談ですね。
社内でDAOを組成したいという 直接的なご相談というよりも、こういった悩みを持っているという ご相談が多いですが、まず1個が、リモートワークがコロナで増えて、交流の機会が減少したというご相談や、あとは社内での悩みを 相談する場所がないとか、あとはプライベートで共有する時間がないとか そういった部分です。
よく会社さんでよくある課題 なのではないかと思っております。
これらをDAOで解決するというところですが、実際に我々の方でいただいたご相談として、身上調書や目安箱というのが 社内にあるはありますが、活用されてなかったりとか、意欲のある人が一定数いるけれど、そういった方が関わる場所 その意見を反映したりとか、動ける場所というのが用意できていない。
これによってだんだん意欲が 減ってきちゃうと思います。
そのまま意欲を潰してしまう可能性だったりとか、長期的にそういった状態が続いて、エンゲージメントを下げてしまう。
そういったものが課題としてあります。
そういったご相談を頂くことが多いです。
これにDAOを使って、DAOを組成して解決していきましょう、というご提案を我々の方では させていただいております。
ありがとうございます。
私も実際リモートワークをしている身なので、そういったコミュニケションの減少とか すごく共感できて、それをDAOで解決していけるということに対して、すごく関心がありますが、実際、どういった形で立ち上げて、どういった方が参加して、みたいなところも、解説いただいてもよろしいでしょうか?
このDAO組成案件の特徴
はい、一言でいうと 社内で声を上げて、それを提案を議決して そのプロジェクトを進めていく、その貢献に応じて 何らかのインセンティブを与える。
そういったDAOを組成していく。
これが全体のものですけれども。
こちらのスライドで、イラストで分かりやすく 解説させていただいていますが、まず、この社員さんたちがいらっしゃいます。
この方達が提案だったりを行ないます。
例えば提案A、これ具体例でいうと、わかりやすい例で3階にある自販機、この商品があまり自分好みの物がない。
皆さんもそう思ってませんか?みたいな形で、議論が行われます。
その中で、私も思ってました。
じゃあ、この商品入れて欲しいとか、この商品がいいとか そういった議論が、この中で意見が出て 議論が行われると思います。
実際に、これちょっと解決したいです という形で議決。
投票機能がDAOはスナップショット というのを用いて行われますが、議決が行なわれてプロジェクトを出します。
このプロジェクト、例えばさっきの例でいうと、この自販機にこの商品入れたい。
じゃあ、業者との交渉を私がします。
あとは社内とのネゴシエーションは 僕がしますという形で、タスクが人に割り振られていく。
このタスクの貢献の重み付け。
元々ある前提ですけれど、例えば、社内との交渉って 結構大変だよね、みたいな。
じゃあこのぐらいリワードを 与えましょう、みたいな形で、貢献に応じてリワードが 付与されていきます。
この与えられたリワードが この社員さんたちの貢献度合い。
これが可視化されていく。
数値で可視化されるわけですけれど、可視化されたりとか、あとはその与えられたリワードを使って、例えば、社内の社食に使えたりとか、そういったインセンティブが与えられる。
こういった形になっております。
こういった解決していく動きというのは、DAOでなくても ただのコミュニティーを作ることでも、できるのではないかと思ったりもしますが、こういったリワードのお話とかを聞くと、やっぱりDAOにする意味があるのかな という風に感じていて、上井さんの中でDAOに することの良さだったりとか、プロジェクトを進めていく上での、良い部分だったり というのはあったりしますか?
おっしゃる通りで コミュニティがあればいいという意見も、結構いただくことも多いかなと思っています。
個人的に社内DAOの場合は、DAOの世界観さえ作れれば 良いなと思っていて、どういうことかというと、この貢献だったり議論、提案、意見出すという、これも全部貢献活動ですけれど、こういった貢献をたくさんした人が、何らかインセンティブというか 評価を受けたり良い思いができる。
頑張れば頑張るほど良い思いができる。
この世界観がすごい大事だなと思っている。
且つ、貢献している度合いが明確。
見える化している。 透明性がある。
これが凄く重要になってくる。
且つ、DAOである意味に なってくるかなと思っています。
ありがとうございます。
頑張った分が 貢献した分がというのが、ちゃんと反映されるというのは、すごく素敵な面だなと感じました。
そうですね、あとは 透明性があるという部分かなと思います。
DAOのゴール設定
実際こういったプロジェクトが 積み上がっていくことで、DAOも盛り上がっていく のではないかなと思いますが、最終的に目指すような形というのは、どういったところにあるのでしょうか?
はい、ゴール設計の部分ですね。
解説していきたいと思います。
最終ゴールとしていただいた案件の中で 我々が提示したものが、社内のDAO内で初期メンバー以降の メンバー、第二世代というか、中心で最初に組成した人達 以外のメンバーから発信で、何らかの議題がわき起こって、それがDAOの中で議決されて、プロジェクトが推進されるという状態を、理想的な最後のゴールとしておいています。
そのための最小単位のKGIとして、議案が週に1件以上発生している状態で、且つ決議の投票にメンバー全体の 20%が参加している状態、というものをKGIとしておいておりました。
ありがとうございます。
こういった最終ゴールに向かっていくために、具体的にどういったことをしていくかというのは、先ほどのスライドでも ご説明いただいたと思いますが、その他DAO組成キャンバス というものを描いていくと、よりタスクとかアクションが 見えやすいというようなお話も、伺ったことがありますが、そちらの方もお伺いしても よろしいでしょうか?
DAO組成キャンパス
僕らで相談いただいた際に、まず、作るのをお勧めさせていただいているのが、こちらのDAO組成キャンバスです。
独自に利用していますが、これはDAOを組成するにあたって、最後の状態と現状との差というものを、明確にするためのキャンバスになっています。
今、バッとこちらの画面で出していますが、今回は、ちょっとこれ 全部解説すると多くなるので、重要なところに絞って、解説していければと思っております。
まずこちらの Key ResorcesとValue Propositions、こちらの2つは何らか活動をすることで、得られるインセンティブの 設計になっています。
今回の場合は社内のDAOで して欲しい活動というと、新規のプロジェクトの提案とか、議決、意見を出したりとか、またそのプロジェクトを 運営していくということ、あとは情報共有、コミュニティでもあるので 情報交換をする場所、お悩みを共有する場所、こんな形でおいています。
これをわざわざ定常業務以外でやることで、何の意味があるんだ、というここの設計ですね。
これ正直めちゃ難しくて、結構迷われる場合が多いんですが、例えばでいうと 社員さんにとってポジティブな体験、社食が無料で食べられたりとか、あとは社内のサービスを 使うことができる権利だとか、あとはこの貢献活動というのが 見える化されるわけなので、長期的には人事評価に役立てたりとか、そういったのがインセンティブとして あるかなと思っています。
加えてこちらですね。
この貢献度合いに応じて ガバナンストークンという、DAOでいうところの議決権ですね。
自分の意見の強さですけれど、これが付与されていく、そうすることで貢献すればするほど、DAO内での発言権が強まるという、これもモチベーションに繋がるのでは ないかなと思います。
ここに関して何かご質問だったりとか、なんか感想とかありますか?そんさん。
先ほども話に上がりましたが、貢献というのが見える化されて、それが実際に評価にも繋がっていくというのは、やっぱりDAOの素敵な点 なのではないかなと、改めて感じたというのはありますね。
その通りで、ここの部分の設定はすごく大事で、ここがしっかりできていることで、参加者も熱量を高く保つことができるので、社員さんにとって 参加者にとって、ポジティブな体験というのを 何だろうという風に最初に考えていくこと、これがTO DOになってくるかと思います。
2つ目ですね。 重要なところこちらですね。
Cost Structureというところですが、これは実際にこの社内DAOがうまくいくまでに、どういった手順を踏めばいいのかというところで、2つ挙げております。
まずは全員が熱量が高い状態というのが 一番理想ですけれど、その前に2人目、3人目という、このコアなメンバーを育成していくということが、とても重要になっていきます。
ここは結構泥臭くやった方が いいかなと思っていて、ツールに柔軟なメンバー、要はコアになってくれる可能性がある、若手の方とかになってくると思いますが、こういった方達を巻き込んで、この社内DAOについて共感していただいて、どんどん熱量高く進めてくださいというところを、オンボーディングしていく、長期的には全てこの参加者の方にDAOとして、自立分散的に動いてもらって、そのためにモチベーションを 維持することの仕組み、例えば、分かりやすいところに 目的だったりとか、関わり方だったりとかが本当にわかりやすく、ツールの使い方とかも含めて載っていたりとか、あとはそのために 参加者をどんどん集めていく、その仕組み作りとか、その辺りが長期的に必要になって くるかなと思っております。
発言権が強まったりとかすることによって、少し差分が生まれてくるのではないかな、というような懸念もありましたが、こういった丁寧な土台作りがあることによって、それも解決されていくんだな という風に感じましたね。
そうですね、その通りで、ここの貢献度合いに応じて 発言度合いが強まるというのも、これはモチベーションを 高めるために必要ですが、正直最初は ここまで行くまでが結構大変なので、最初の1歩目2歩目というところは、結構最初の1人、2人目、この辺を力強くサポートしていく。
泥臭くこういうことをやっていて、手伝ってくれませんかというのを、行っていくというのが 重要になってくるかと思います。
最後、重要なところとしてRevenue Stream。
これは、これがあったら成功だよね というところの状態を指していますが、我々の場合はこちらです。
DAOメンバーの投票により 決議が1件でも発生したら、まずそれが1個目の成果物 としておいています。
で、加えて長期的には管理部メンバーですね。
最初の起案した人達が不在でも、提案だったり、そして議論して プロジェクト化という。
このフローが成立している状態というのが、最終的なゴールになって くるかと思っております。
実際、泥臭く丁寧な土台作りをしてから、成果に繋がるまでというお話を 今いただきましたが、実際これに関しては、期間というのはどれくらい かかるものでしょうか?
まず、最初のここですね。
決議が1件でも発生したら それが成果物という。
これは結構、短めで 設定した方がいいかなと思っていて、なぜかというと、そのツールやその辺で そもそもDAOだったりとか、要するに知見がない人が 集まってくると思います。
なので、あっこういう風にやれば、決議が行われるんだなという、そのツールの確認とかも 最初のうちは重要になってきますが、そういった意味でも最初に、なるべく早いうちに、何らかのプロジェクトが決議されるという、この状態を成功例を 知っていただくという意味でも、そうですね、3ヶ月とかその辺りで、メンバーでいうと20人とかでも良いので この決議が行われる。
ここを目指した方が良いかなと思っています。
で、2つ目ですね。
提案、議論、決議、フローが管理部メンバー 不在でも行なわれる状態、これは半年ぐらいですかね。
実際にこれがプロジェクトとして 運営されていくという、タスクを振り分けて実行されていく というところまで考えると、半年とかもうちょっと それ以上掛かってくるかなと思いますが、そんな感じのマイルストーンでやっていくのが 良いのではないかなと思います、
ネクストアクション
そういったマイルストーンを 引いていくみたいなところも、ある種これからのアクションに、つながる部分なのではないかなと思いますが、そういったことも含めて 次にやっていくべきことというのは、どんなことでしょうか?
ネクストラアクションというところで最後、まとめますと、4つあげさせていただいております。
まず、社内のリソース調査というのは、これは何かというと、さっきのDAO組成キャンバスで重要だ といったインセンティブです。
何らか貢献した人が得られる インセンティブの設計。
これに社内の何が使えるのかというところで、リソースをあげるというのは まず、大事かなと思っています。
あとは参加者の募集。
最初はコアなメンバーなので、先程いった1人目、2人目の ここが重要なので、この熱量高いユーザーを集めていく。
そのために例えば研修とか 開いてもいいと思いますし、説明会とかを社内で 実施してもいいと思いますが、そういったものを開催するというのが、TO DOとして挙げられるかなと思います。
あとはインフラの整備というところで、Discordだとかトークン、これを構築していくのは 重要だと思います。
今回トークンについて補足ですが、やっぱり社内DAOなので、DAOの世界観さえ作れればいいという、そういったご相談がほとんどです。
ですので、トークンは実際に発行する、オンチェーンで発行するよりも、テストネットでやっていいかなと思ってます。
テストネットだと実際はお金とか発生しますが、それがかからないので、世界観だけ構築したいと いうのであればテストネットで十分です。
これも1つアドバイスになってしまいますが、ご共用できればと思っております。
確かにDAOをやってみたいけれど、お金が気になるなみたいな人も、テストネットという仕組みを活用することで、気軽にDAOに取り組めそうですね。
はい、その通りで 実際には正式なDAOというと、もしかしたら違うものを、厳密にはいうことも あるのではないかと思いますが、正直、DAOの世界観自体が、僕はすごく素敵だなと思っていますし、社内DAOに関しては 一番合っているかなと思うので、最初は予算が取れないけれど DAOを試したいという場合は、テストネットでやっていくという方法を お勧めしております。
まとめ
ありがとうございます。
ここまで社内DAOについて、主に組成の流れを 一緒に確認をしてまいりました。
それではまとめに入っていきたいと思います。
こちらのチャンネルでは、今日お話したような形で DAOの事例を紹介したりとか、あとはDiscordを用いた運営方法だったり、お勧めの使い方みたいな ところを紹介しています。
限定プレゼントの お知らせもしたいと思います。
Discordを実際どう使ったらいいかわからない という人が多いと思いますが、サーバーのテンプレートだったり事例紹介を、お配りできたらと思いますので、概要欄の方をご確認ください。
今日は実際の事例を お見せしましたが、ガイアックスではDAOやDiscordの コンサルティングをしております。
ご興味ある方は是非ご応募ください。
以上で本日は終わらせて頂きます。
ありがとうございました。
こちらこそありがとうございました。
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