去る2017年2月16日に公益財団法人 福岡県産業・科学技術振興財団(ふくおかIST) システム開発技術カレッジが主催する公開セミナー「ブロックチェーンとAI(人工知能)セミナー」が開催されました。また、このセミナーでブロックチェーンについて講演してまいりました。今回はその内容をレポートいたします。
会場の雰囲気
博多駅の目の前で駅から徒歩2分という、とても交通の便の良い、TKP博多駅前シティセンターが会場でした。交通の便が良いだけでなく広い会場が用意されていたのですが、それにもかかわらず定員以上の申し込みがあり、180席以上が設置されました。福岡におけるブロックチェーンやAIにおける注目の高さが伺えます。会場には、自事業にブロックチェーンやAIが活かせるか?活かせるとしたらどうやればいいかと言ったことに興味を持つ経営層や技術部門の方がぎっしり来場されました。
ブロックチェーンの仕組み
今回は、初めてブロックチェーンについて聞く方も多くいらっしゃるため、わかりやすく説明することに心がけ、「ブロックチェーンの仕組み 〜初心者のためのわかりやすい解説〜」の内容に、補足を加えながらビットコインのブロックチェーンをメインとして、ブロックチェーンの基礎について解説しました。また、今回は理解がより深まるように、ゲーム形式でプルーフ・オブ・ワークを体験していただくコンテンツも実施いたしました。
福岡県とブロックチェーン
福岡県は決してブロックチェーン不毛の地ではなく、いつくかのブロックチェーンのプロジェクトや会社が動いています。福岡の皆様にもそれをしっていただきたく、事例として2つほど紹介しました。1つは、株式会社Nayutaによる、ブロックチェーンで使用権が管理されたIoTコンセントの事例、もう一つは、東京海上日動火災保険株式会社・プラネットウェイ社・福岡地域戦略推進協議会による、医療情報と保険請求手続きの連携の実証実験の話を紹介いたしました。
盛り上がるAI
今回のセミナーには2つの大きなトピックがありました。1つはブロックチェーン。そしてもうひとつはAIです。AIに関しては2名の講師が講演されました。1人は、株式会社NTTデータ経営研究所 情報未来研究センター ニューロイノベーションユニット マネージャーの神田 武氏。ビジネスや、研究など非常に幅広い観点からの講義がなされました。AIの発展の歴史、国内外の政策から企業の取組や、ベンダーの紹介などが行われました。網羅性が高く、官民共に広くAIが実験されており、これからビジネスを構築しようという方には、とても参考になる内容でした。
もう1人は、福岡大学 工学部電子情報工学科 鶴田 直之教授です。学術的な観点から人工知能を説明されていました。統計的な偏りや、関係性から法則性を導き出す方法など、学術的にAIの仕組みを解説していただき、Caffeという深層学習のオープンソースライブラリを使った学習の例も説明されました。具体的に利用するところまで踏み込んでいたため、来場されたエンジニアの方々は、帰ったら試してみたいと思われた方も多くいらっしゃるのではないかという、興味のそそられる内容でした。
ブロックチェーンやAIはバズワードして興味を引かせようと使われることがありますが、バズワードにとどまらずこれから社会に実装されていく技術になります。ガイアックスでは、これからブロックチェーンに取り組むたいという方を対象にも、セミナーの開催も行っています。当ブログだけでなく、実際に詳しく話を聞いてみたいという方は、サービス案内からお問い合わせください。