フィンテックの革命と言われている「ブロックチェーン」という新しい技術が話題を集め、いくつかの大手の金融機関でブロックチェーンを使った実証実験が始まっています。それに追随するように、オープンで改ざん不能な分散データベースとしてのブロックチェーンの特徴を利用して、金融以外の分野で応用する取り組みもすでに始まっています。
ブロックチェーンの技術が、公共サービス、医療、電力、シェアリングエコノミーなどの業界にどのような影響を与えるのか、また、ブロックチェーンの社会的価値、ブロックチェーン業界の国内外の様々な取り組み、当社の実証実験について、「ブロックチェーンの非金融分野への応用について」と題して、報道機関向けにブリーフィングを7月1日、5日に開催しました。この記事では2日間にわたって行われたブリーフィングの概要を、全2回を通じてお伝えします。
ブリーフィング挨拶をおこなう当社執行役の肥後
ブリーフィングの概要
テーマ
ブロックチェーンの非金融分野への応用について
アジェンダ
ブロックチェーン技術の基礎知識
エストニアの電子政府IDとブロックチェーンの取り組み(第2回)
日本で行われているブロックチェーンの非金融分野の実証実験(第2回)
ブロックチェーン技術の基礎知識
ブロックチェーンについて説明する峯
峯:ブロックチェーンとは「誰でも」「どこからでも」「簡単に」使うことのできる台帳です。参加者のコンピューターのパワーを持ち寄って(P2P)、ブロックチェーンは作られています。
峯:みんなでデータを支えているため、ひとつのコンピューターが故障しても、ブロックチェーンのデータが無くなることはありません。
峯:有名なブロックチェーン最初のアプリケーションであるビットコインは、サービス開始から7年間無停止の実績を作っており、安定性は既存サービスと比べてダントツと言えます。そしてブロックチェーンの技術は仮想通貨だけに使われるものではありません。
峯:ブロックチェーンを使った楽曲配信サービス「ujo MUSIC」はブロックチェーンの台帳機能を使って、仲介業者がいなくても売買の成り立つ仕組み(※)を使って作り上げました。
※:仲介者なしで成立する、プログラミングされた契約行為を指して「スマートコントラクト」と呼びます。
峯:ブロックチェーンの特長として「透明性・公共性」「対障害性の高さ」「スマートコントラクト」が挙げられます。これら特長をサービスに活かすことで、中間業者が入ることなく、少額決済も可能な市場を作り出すことができるようになります。より消費者に身近なサービスがリリースされることで、ブロックチェーン技術もまた身近に感じられるようになる日はもう近くまで迫っています。
「ブロックチェーンの非金融分野への応用事例」や当日の質疑応答については次回以降のブログでご紹介いたします。
また、より技術的な内容を知りたいという方は過去記事「ブロックチェーン入門」をご参照ください。
ガイアックスでは報道関係者向けの小規模勉強会を開催しております。参加をご希望の方はお問い合わせページまでご連絡ください。