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aave
  • 更新日: 2023年5月30日

Aave(アーベ)とは

Aaveとは分散型の流動性プロトコルまたは分散型レンディングサービスで、ロンドンに拠点を置く2017年創業のAave Companiesが開発を進めています。

Aave – Open Source Liquidity Protocol

Aaveのウェブサイトによると、分散型レンディングサービスAaveには、Ethereumをはじめとする5つのネットワークで合計80億ドル以上(2023年4月本記事執筆時点のレートで1兆円超)もの資金がロックされています。巨大なAaveのガバナンスは158,686のトークンホルダーによって行われます。

企業情報を扱うCrunchbaseによると、Aaveは2017年11月のICOに始まり、これまでに少なくとも49百万ドル(約65億円)の投資を受けました。投資額非公開の2019年4月のシードラウンドでは、リードインべスターとしてIBMの名前が挙がっているのが興味深いです。Aaveの従業員数は50名以下で、小規模精鋭の組織といえます。

Aave – Crunchbase Company Profile & Funding

Aaveの前身は2017年にリリースされた分散型のレンディングプラットフォームETHLendで、2018年にAaveにリブランディングされ、2020年1月、AaveはEthereumメインネットでリリースされました。

Aaveは創業者のStani Kulechov氏の出身国のフィンランドの言葉で「おばけ」を意味します。愛嬌のあるロゴやイラストに見覚えがあるという人もいるかもしれません。かわいらしいですね!

画像: Aaveのおばけのイラスト(Aaveのウェブサイトより)

 

Aaveの創業者

Aaveの創業者はフィンランド出身の起業家Stani Kulechov氏で、創業以来CEOを務めています。CoinmarketCapのAaveのページによると、Kulechov氏は法学部の出身で、10代でプログラミングを始めたとのこと。Kulechov氏がAaveの前身のETHLendをローンチしたのは、ヘルシンキ大学の法学部在学中の2017年11月です。2017年の暗号通貨ブームが始まるか始まらないかという時期で、Ethereum上にレンディングアプリがないことから同サービスをリリースしたとされています。ETHLendがリリースされたのは、2020年のDeFiサマーの3年近く前のことで、Kulechov氏はDeFiのパイオニアといえるでしょう。

Stani Kulechov – LinkedIn

Kulechov氏については、暗号通貨業界のキーマンを取り上げたCointelegraphの記事があり、2020年から2023年にかけての歩みが説明されています。二つの記事からは、分散型金融にはじまり、分散型のソーシャルメディア、Web3にKulechov氏の興味が広がっていっていることがうかがえます。

Kulechov氏について調べると、「数々の起業家のメンター」「ICOやブロックチェーンプロジェクトのアドバイザー」といった記述がCoinmarketCapなど、複数のウェブページで見つかります。具体的な起業家の名前やプロジェクトの名前は言及されていないのですが、リスクをトークン化するDeFiプロトコルBarnBridgeはその一つで、BarnBridgeのウェブサイトにはアドバイザーとしてKulechov氏の名前があります。

 

Aaveのプロジェクト

AaveがETHLandとして金融分野から始まったプロジェクトであることはすでに触れましたが、近年、DeFiからNFT、ゲーム、メタバース、ソーシャルメディアといったコミュニケーションの領域にもサービスを拡大しようとしています。

分散型金融分野

Aaveは一般のユーザー向けにレンディングサービスを提供するほか、機関投資家向けにAave Arc(旧Aave Pro)を提供しています。Aave ArcではFireblocksがホワイトリスターとして利用機関の承認を行っています。また、Centrifuge RWAでは不動産などの実世界の資産(RWA: Real World Asset)とDeFiの橋渡しを目指しています。

AavegotchiとGotchiverse

2020年11月、Aaveはシンガポールの開発企業Pixelcraft Studiosに投資し、同社はオープンソースのDeFi NFTゲームプロトコルAavegotchiの開発を進め、2022年4月にはメタバースGotchiverseをリリースしました。AavegotchiはPolygon上でサービスを提供しています。

画像: Aavegotchi

暗号通貨市場が盛り上がりに欠ける中、しかたのないことではあるのですが、分散型アプリケーションの情報を扱うDappRadarによると、2023年3月のUAW(Unique Active Wallet)数は1日1,200ほどにとどまっています。

画像: Aavegitchiのアクティビティ推移(DappRadarより)

一方で、2023年3月には、Aavegotchiと開発元のPixelcraft Studiosについて、Polygon Supernetsを利用した独自チェーン構築のニュースと、資金調達のニュースが伝えられました。

Lens Protocol

AaveはLens Protocolで分散型ソーシャルメディアの領域にも参入しています。分散型ソーシャルメディアがにわかに盛り上が利を見せた2022年にはいち早く2月にLens Protocolを発表し、同年5月にはPolygonのメインネットで同プロトコルをローンチしました。
※ Lens Protocolについて詳しくは本ブログの記事「Lens Protocol – Aaveが開発する分散型ソーシャルグラフプロトコル」を参考にしてください。

Aaveは2022年末にモバイルMojiと呼ばれるNFTアバターでプレイするゲームSonarを開発する同名の企業を買収しました。SonarにLens Protocolを統合することが目的です。発表時のCoinDeskの記事によると、Sonarには月間2万人のアクティブユーザーがいるとのこと。

Aave Acquires NFT Mobile Game Sonar for Lens Social Media Integration | CoinDesk

分散型ステーブルコインGHO

2022年7月にAave Companiesによって分散型ステーブルコインGHOがAave DAOに提案され、承認されました。

GHOは米ドルにペグされたステーブルコインで、同じく米ドルにペグされたMakerDAOのステーブルコインDAIのように、ユーザーは暗号通貨を過剰担保としてGHOを発行できます。2023年2月にGHOはEthereumのテストネットGoerliでローンチしました。

歴史のある分散型ステーブルコインDAIを含め、すでにさまざまなステーブルコインが存在します。GHOを利用するメリットはどこにあるのでしょうか。GHOの提案では、GHOを貸し出す際の利率はすべてAaveDAOに送られ、AaveDAOが恩恵を受けられるとされています。また、GHOがGoerliでローンチした際のCoinDeskの記事によると、AaveのトークンAAVEをステークしているユーザーは低い利子でGHOを借りられるようです。

 

おわりに

本記事では、暗号通貨分野で多角的に事業を展開し、そのすべてである程度の実績を収めているAaveについて、どのようにサービスを展開してきたのか紹介しました。

DeFiの先駆けであるETHLendで頭角を著し、暗号通貨分野で影響力を持つようになったAaveはStani Kulechov氏を中心に、Web3の世界に事業を拡大しようとしています。

暗号通貨市場は2022年のLuna/TerraショックやFTXの破綻を経て冬の時代に入り、静かな状況が続いています。このような中で、Aaveは次の盛り上がりに向けて種をまいている最中といえるでしょう。

2024年にはBitcoinの半減期が再び訪れ、暗号通貨市場はその後2020年のように再度盛り上がりを見せる可能性があります。今後Aaveがどのように事業を展開していくのか、そしてそれが次の暗号通貨ブームでどう花開くのか注目したいところです。

エンジニアの経験と情報学分野での経験を活かして、現在はドイツにてフリーランスで翻訳・技術解説に取り組む。2009年下期IPA未踏プログラム参加。2016年、本メディアでの調査の仕事をきっかけにブロックチェーンや仮想通貨、その先のトークンエコノミーに興味を持つ。

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