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  • 更新日: 2026年4月2日

2025年第4四半期(10月〜12月)も、ガイアックスのDAO(Decentralized Autonomous Organization、自律分散型組織)事業は精力的に展開されました。CEATEC 2025でのweb3デジタルツインプロジェクトの出展、日本初の商店街DAOの工事着工、そして株式会社型DAOによる地方創生の進展など、多方面にわたる動きがありました。本記事では、2025年Q4に公開されたガイアックスのDAO関連プレスリリースを時系列で振り返ります。

1. CEATEC 2025に「高弾性なweb3デジタルツインプロジェクト」として産学連携でブース出展(2025年10月14日)

2025年10月14日〜17日に幕張メッセで開催されたCEATEC 2025に、ガイアックスは早稲田大学、東京科学大学、Casley Deep Innovations株式会社と共同で出展しました。

出展テーマは「高弾性なweb3デジタルツインプロジェクト」です。これは、NICT(National Institute of Information and Communications Technology、情報通信研究機構)からの委託研究「高弾性ハイパーセキュアな非集中型ストレージによるデジタルツイン流通アプリケーションの研究開発」として進められている、共創型デジタルツイン・DePIN(Decentralized Physical Infrastructure Networks、分散型物理インフラネットワーク)プラットフォームの一環です。

このプロジェクトでは、ユーザーがiPhoneやiPadに搭載された3Dセンサー(LiDAR)を使って現実空間のデータを収集し、デジタルツインを生成します。生成されたデータはトークンを介して売買可能で、売上は参加者に分配される自律分散型の流通基盤として設計されています。ガイアックスは、DePIN(分散型物理インフラネットワーク)の中枢となるユーザー参加型アプリケーション「Tadatit(タダティット)」の研究開発を担当しています。

CEATEC 2025全体では810社・団体が出展し、約98,884名が来場する大規模な展示会となりました。

出典ガイアックス、CEATEC 2025に「高弾性なweb3デジタルツインプロジェクト」として産学でブース出展(PR TIMES)(2025年10月14日)

2. 三豊の商店街DAO、県外の関係人口から1,480万円の出資を経て工事着工(2025年12月9日)

2025年7月22日に始動が発表された、香川県三豊市仁尾町における日本初の商店街DAO「身の丈ストリート」が、大きな節目を迎えました。

2025年12月9日時点で、118名から合計1,480万円の出資申し込みを集め、12月中旬には改修工事が着工されました。出資者の多くは首都圏在住の関係人口であり、DAOの仕組みを通じて地域外の人々が地域再生に直接参画するモデルとして注目されています。

「身の丈ストリート」は、仁尾町の空き家をリノベーションし、DAO会員向け滞在スペース(定員10名)、カフェ・バー・レストランなどの施設を整備するプロジェクトです。また別の物件では、焼鳥店「鳥常」の出店も予定されています。ガイアックスはDAO組成・運営支援パートナーとして、自社開発のDAOプラットフォーム「DAOX」を活用しながら支援を行っています。

仁尾町は観光客数が6年で約100倍に急増し、年間約50万人が訪れるなど活気づいている地域です。過去5年間で100件を超えるプロジェクトが生まれ、30億円以上の民間投資が行われてきました。商店街DAOは、この勢いをさらに加速させる取り組みとして、2026年春のオープンを目指しています。

出典三豊の商店街DAO、県外の関係人口から1,480万円の出資を経て工事着工(2025年12月9日)

3. Q4以降の注目トピック:「ぐんま山育DAO」の活動進展 — テレビ放映と収穫体験の実施

2025年2月に始動した群馬県発の株式会社型DAOプロジェクト「ぐんま山育DAO」は、Q4に入り本格的な事業活動のフェーズに移行しました。

2025年11月11日にはフジテレビ「FNN Live News α」でプロジェクトが取り上げられ、全国的な注目を集めました。番組では、出資者が群馬県の現地に集まり、自然派ワイン用ブドウの収穫体験や交流を行う様子が紹介されました。

「ぐんま山育DAO」は、群馬県庁・ガイアックス・チモリ合同会社が協働して設立した株式会社型DAOで、除草剤や化学肥料を使わないブドウ栽培による自然派ワインの醸造・販売を事業としています。2025年度(2025年4月〜2026年3月)の実績として、出資者数は127名、出資総額は670万円に到達しています(2026年3月時点)。関係人口の創出は延べ650名、県外からの年間訪問者数は延べ78名、農作業やイベント運営などの担い手活動は32回を記録しました。

ガイアックスは自社のDAO運営基盤「DAOX」を活用してプロジェクトの組成・運営を支援しており、地方自治体と連携した株式会社型DAOとしては日本初の事例となっています。

出典地方の関係人口創出へ!ガイアックスが支援する地方創生DAOの2025年活動報告レポート / フジテレビで放送!群馬発DAOの地方創生

総括・トレンド分析

2025年Q4のガイアックスDAO事業を俯瞰すると、以下の3つのトレンドが浮かび上がります。

DAOの「実装フェーズ」への移行

商店街DAOの工事着工やぐんま山育DAOの収穫体験の実施は、DAOが構想段階から実際のモノや体験を生み出すフェーズに入ったことを示しています。出資を集めるだけでなく、出資者が現地を訪れ、物理的な施設の建設やワイン用ブドウの収穫に関わるなど、DAOとリアルの接点が着実に増えています。

「関係人口」創出ツールとしてのDAO

三豊の商店街DAOでは首都圏の出資者が地方の商店街再生に参画し、ぐんま山育DAOでは県外からの訪問者が農作業に従事するなど、DAOが地方と都市をつなぐ「関係人口」創出のツールとして機能し始めています。従来のふるさと納税とは異なり、出資者が継続的に地域に関与する点が特徴です。

web3技術の社会実装の多様化

CEATEC 2025での出展に見られるように、DAO以外にもDePINやデジタルツインなど、web3技術の適用領域が拡大しています。ガイアックスは産学連携を通じて、消費者参加型の3Dデータ流通基盤という新たなユースケースの研究開発にも取り組んでおり、DAO事業で培ったノウハウが隣接領域にも波及し始めています。

今後の注目ポイント

  • 商店街DAO「身の丈ストリート」のオープン: 2026年春に予定されている施設オープン後の運営状況と、DAO会員による継続的な関与の実態が注目されます。
  • ぐんま山育DAOの2026年度展開: 2025年度に127名・670万円を集めた実績を踏まえ、2026年度の目標やワイン醸造の本格化が期待されます。2026年3月27日には群馬県庁にて記者発表会の開催も予定されています。
  • DePIN・デジタルツインの社会実装: NICT委託研究(正式名称: 高弾性ハイパーセキュアな非集中型ストレージによるデジタルツイン流通アプリケーションの研究開発)の進展により、「Tadatit」の実証実験やパートナー企業との連携がどこまで進むかが注目です。
  • DAOXプラットフォームの進化: 複数のDAOプロジェクトの運営実績を蓄積する中で、プラットフォーム自体の機能強化やサービス拡充の動向にも引き続き目が離せません。

株式会社ガイアックス Chief web3 Officer。2015年よりブロックチェーンの研究開発を開始、情報サイトBlockchain Bizの運営や3冊の書籍の出版にも携わり、2022年よりDAO組成の伴走事業を開始。鳥取県智頭町・静岡県松崎町らとの「美しい村DAO」の組成や、早稲田大学などと連携し、スマートシティーへ向けたセンサーネットワークの開発も行う。一般社団法人日本DAO協会の設立に携わり、DAOの普及に努める。

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