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  • 更新日: 2026年4月1日

2024年12月末〜2025年3月にかけて、ガイアックスのDAO(Decentralized Autonomous Organization、自律分散型組織)事業に関連するプレスリリースが相次いで発表されました。本記事では、この期間に公開された主要なプレスリリースを時系列で整理し、DAO事業の動向とトレンドを読み解きます。


1. DAOの資金調達を深堀りするイベントを開催

DAOの社会実装と資金調達をテーマにしたセミナー開催(2025年1月)

2025年1月27日(月)、東京・永田町のMIDORI.so NAGATACHOにて、ガイアックス主催のDAOセミナー「DAOの社会実装を事例で深堀り〜カブアンド、投資型クラファン、トークン型クラファン〜」が開催されました。投資型クラウドファンディング(CF)やトークン型CFなど、DAOと親和性の高い新しい資金調達スキームをテーマに据えたイベントです。

登壇者にはイークラウド代表、フィナンシェ役員、森・濵田松本法律事務所の増島雅和弁護士(web3分野の第一人者)らが名を連ね、DAOの社会実装における実践的な知見が共有されました。さらに、群馬県庁の職員も登壇し、DAOを活用した地域課題の解決に行政が主体的に関わる姿勢を示すものとして注目を集めました。

投資型CF・トークン型CFの経営者やweb3弁護士に加え、自治体職員がDAO関連イベントに登壇するという構成は、DAOが単なる技術的概念にとどまらず、公共セクターにも浸透しつつあることを象徴しています。


2. ぐんま山育DAO始動 — 日本初の自治体連携・株式会社型DAO

ぐんま山育DAO始動(2025年2月4日発表)

2025年2月4日、ガイアックスは同社が開発するDAO運営基盤「DAOX(ダオエックス)」を活用し、群馬県庁主導の地方創生DAO「ぐんま山育DAO」を始動することを発表しました。これは群馬県から委託を受けたプロジェクトであり、中山間地域における自然派ワインの醸造事業を軸に、関係人口の創出と移住促進を目指すものです。

本プロジェクトの大きな特徴は「株式会社型DAO」という仕組みを採用している点です。2024年4月22日に解禁された合同会社型DAOとは異なり、株式会社型DAOでは出資に関する制約が少なく、分配可能額の範囲内で配当が可能です。投資家に出資以上のリターンを提供できる柔軟性を持つことから、事業性の高いプロジェクトとの相性が良いとされています。

群馬県のデジタルトランスフォーメーション課が主導し、一般社団法人ちもりが現地の運営を担う体制で、県内外のDAO参加者が自律分散的に地域活性化に取り組む枠組みが構築されました。プレ応募の段階で約100名の出資者が集まり、約400万円の資金が集まったことが後に報告されています(2025年3月31日時点)。今後は3,000万円を目標に本格的な資金調達を進める計画です。


3. ブロックチェーンEXPO【春】への登壇と株式会社型DAOの本格展開

ブロックチェーンEXPO【春】登壇発表(2025年3月27日発表)

2025年3月27日、ガイアックスは2025年4月15日〜17日に東京ビッグサイトで開催される「第6回 ブロックチェーンEXPO【春】」のBlockchain Case Studiesセッションに登壇することを発表しました。セッションタイトルは「群馬県が取り組む自然派ワイン事業でのDAO活用〜資金調達と地方創生〜」です。

登壇者には、一般社団法人ちもり理事長の六本木ユウジ氏、群馬県庁知事戦略部デジタルトランスフォーメーション課の南澤由佳氏、ガイアックスDAO事業責任者の廣渡裕介氏が並びました。このプレスリリースの中で、ガイアックス Chief web3 Officerの峯荒夢氏(日本ブロックチェーン協会理事、ISO/TC307国内審議委員)より、地方自治体と連携した株式会社型DAOプロジェクトとしては日本初の事例であることが確認されています。


総括 — 2024年末〜2025年Q1のトレンド分析

2024年末〜2025年第1四半期のガイアックスDAO事業関連のプレスリリースからは、以下の3つのトレンドが浮かび上がります。

(1) DAOの社会実装フェーズへの移行

ガイアックス主催のDAOセミナーにおいて、投資型CFやトークン型CFといった具体的な資金調達手法と組み合わせた議論が行われたことは、DAOが構想段階から社会実装フェーズへと移行していることを示しています。登壇者にweb3弁護士や金融サービス企業の経営者が含まれる点も、法制度や資金面での実務的な整備が進んでいることの表れです。

(2) 行政との連携が本格化

群馬県庁が主導する「ぐんま山育DAO」の始動は、DAOが行政の課題解決ツールとして認知され始めたことを意味します。2024年3月に群馬県が自治体初のDAOガイドラインを公表した流れを受け、2025年Q1にはプロジェクトの実行フェーズへと進展しました。自治体職員がDAO関連イベントに登壇する事例も出てきており、官民連携のDAO活用は今後さらに広がる可能性があります。

(3) 株式会社型DAOの台頭

合同会社型DAOに続く新たな法人形態として、株式会社型DAOが注目を集めています。配当の柔軟性や投資家へのリターン設計の自由度が高い点は、事業性を重視するプロジェクトにとって大きなメリットです。ぐんま山育DAOがその第一号として始動したことで、今後のDAO組成における法人形態の選択肢が広がったと言えます。


今後の注目ポイント

2025年第2四半期以降に向けて、以下の動向が注目されます。

  • ぐんま山育DAOの本格資金調達: プレ応募で84名・約391万円を集めた実績を踏まえ、3,000万円を目標とする本格的な資金調達がどこまで進むか。2025年秋には試験的な収穫・醸造が予定されており、プロジェクトの進捗が資金調達にも影響を与えるでしょう。
  • 株式会社型DAOの他地域への展開: ぐんま山育DAOの成功事例を受けて、他の自治体や地域でも同様の株式会社型DAOプロジェクトが立ち上がるかどうかが注目されます。
  • DAOXプラットフォームの進化: ガイアックスが開発するDAO運営基盤「DAOX」は、ぐんま山育DAOの運用を通じて実践的なフィードバックを得ています。プラットフォームの機能拡充や、TISとの提携による販売強化の成果も今後のポイントです。

2024年末〜2025年Q1は、ガイアックスのDAO事業が「構想・実験」から「実装・拡大」へと転換する重要な時期となりました。地方創生という社会課題との結びつきを強めながら、新たな法人形態やイベントを通じてエコシステムの構築を進めるガイアックスの動向に、引き続き注目です。


参考プレスリリース一覧

発表日タイトルURL
2025年1月7日DAOの社会実装と資金調達セミナー告知PR Times
2025年2月4日ぐんま山育DAO始動PR Times
2025年3月27日ブロックチェーンEXPO【春】登壇・株式会社型DAO発表PR Times
2025年3月31日ぐんま山育DAO プレ応募実績報告PR Times

株式会社ガイアックス Chief web3 Officer。2015年よりブロックチェーンの研究開発を開始、情報サイトBlockchain Bizの運営や3冊の書籍の出版にも携わり、2022年よりDAO組成の伴走事業を開始。鳥取県智頭町・静岡県松崎町らとの「美しい村DAO」の組成や、早稲田大学などと連携し、スマートシティーへ向けたセンサーネットワークの開発も行う。一般社団法人日本DAO協会の設立に携わり、DAOの普及に努める。

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