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これまでにウォレットアプリについて、Androidで使えるMycelium、iOSで動くbreadwallet、メッセンジャーと連携したGetGemsを紹介しました。今回はBluetoothでビットコインの送受金ができるウォレットアプリAirbitzを紹介します。
(アプリケーションは2016年7月現在のものです。)

ウォレットについて詳しくは「Myceliumを使ってみました」、「Apple Watchに対応したbreadwalletを使ってみました」をご参照ください。

Airbitzのインストール

Airbitzは、iOSとAndoroid向けにそれぞれApp Store、Google Playで公開されています。ここではApp StoreからiOSにアプリをインストールします。

App Storeでアプリを検索して、「入手」ボタンに続いて表示される「インストール」ボタンをタップしてインストールを開始します。インストールが完了したら、「開く」ボタンをタップしてアプリを起動しましょう。

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Airbitzの初期設定

アプリを起動すると、利用規約・条項が表示されます。一読して問題がなければ「Agree」をタップし、利用開始します。また、通知を送信してよいか、位置情報を取得してよいか、都度ダイアログが表示されますので好みに応じて設定しましょう。続く画面では、はじめてAirbitzを利用するので「Sign Up」を選択します。

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次にユーザーネーム、4桁の数字のPINコード、パスワードの順に設定します。それぞれについて設定画面で以下のように説明があります。

  • ユーザーネーム
    •  メールアドレスや実名ではありません。使用中のデバイスや他のデバイスでAirbitzにログインする際に使うものです。あなた以外が知ることはなく、暗号化されずに保存されることはありません。
  • 4桁の数字のPINコード
    • アカウントへの迅速な再ログインに使用します。
  • パスワード
    • アカウントの認証や、慎重な取り扱いが必要な情報を変更する際に使用します。

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ログイン情報の登録が終わると、カメラへのアクセス(送金先のアドレスを表すQRコードを読み取るため)、連絡先へのアクセス(送受金の履歴に相手をタグ付けするのを簡単にするため)の許可を求められます。それぞれ説明画面に続いてダイアログが表示されますので、好みに応じて設定しましょう。

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Airbitzでのウォレットの作成・管理

Airbizでは初期設定が終わると、My Walletというウォレットがすでに作成された状態で表示されます。
※ 既存のウォレットをバックアップから復元するメニューはiOS版バージョン2.1.0、Android版バージョン2.1.1ともに見当たりませんでした(2016年7月現在)。

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Airbitzでは複数のウォレットを管理することができます。まずは新しくウォレットを作成してみましょう。画面右下の「Menu」をタップし、「WALLETS」を選択すると、ウォレットの一覧が表示されます。「WALLETS」横の「+」アイコンをタップすると、ウォレット作成画面が表示されます。ここではウォレット名を「New Wallet」、通貨を「JPY」として新しいウォレットを作成しました。ウォレット一覧には新しいウォレットNew Walletが追加されています。

 

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また、作成したウォレットの名前を変更したい、削除したい場合は、ウォレット一覧で操作したいウォレットの名前を長押しすると、操作一覧のダイアログが表示されます。

続いて、Airbitzを使ったビットコインのやりとりについて、Bluetoothを利用したビットコインの送金リクエストに焦点を当てて見てみましょう。

 

Airbitzでのビットコインのやりとり

Airbitzでは、これまでに紹介したウォレットアプリと同様、アドレスやそれを表すQRコードを用いてビットコインをやりとりすることができますが、さらにBluetoothで送金先のアドレスを含めた送金リクエストを送れる点で他のウォレットアプリと異なります。

それでは、AirbitzでBluetoothを利用したビットコインの送金リクエストを実際に試してみましょう。まずは、ビットコインをやりとりするデバイスのBluetoothがオンになっていることを確認します。

受金側の送金リクエストを送信するデバイス(ここではiPadを使用)では、画面下のメニューで「Request」を選択し、リクエスト画面を表示します。ビットコインを受け取るウォレットを画面上部で選択し、必要に応じて金額を入力します。

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送金側のデバイスでは、画面下のメニューで「Scan」を選択すると、アドレスの読み込み画面に、Bluetoothでの送金リクエストが送金相手の名前と送金先アドレスの上10桁とともに表示されます。送金先を確認してリクエストをタップすると、送金確認画面が表示されます。送金内容を確認して「Slide to confirm」をスライドし、送金を完了します。続いて、送金トランザクションの詳細な記録を残す画面が表示されますので、必要に応じて情報を入力しましょう。

 

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ウォレットアプリでの通常のQRコードを介したビットコインのやりとり同様、しばらくすると、送金リクエスト側のデバイスでビットコインが届いたと通知が表示されます。

 

Airbitzで送受金履歴を詳細に管理

ウォレットアプリの送受金トランザクションは、送金先または送金元のアドレスと金額のリストとして表示されますが、時間がたつと、誰とのどのような目的でのやりとりだったのかわからなくなりかねません。

Airbitzでは、トランザクションのデータと合わせて送金元または送金先、送金の種類、メモを記録することができます。画面下の「Menu」をタップし、「WALLETS」からウォレットの一覧を表示します。ウォレットを指定し、トランザクションをタップすると、トランザクション詳細画面が表示され、情報を追記できます。

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これで時間が経ってもどのようなトランザクションだったか一目瞭然です。特に頻繁に送受金するユーザーにはありがたい機能といえるのではないでしょうか。

 

Airbitzでのウォレットのバックアップ

最後にウォレットのバックアップについて見ておきましょう。Airbitzでは、バックアップとして、ウォレットの送受金トランザクション(CSVまたはQuickbooks形式)、Private Seed、Public Seedを表示またはエクスポートできます。画面下の「Menu」をタップし、「WALLETS」からウォレットの一覧を表示します。「WALLETS」横のエクスポートアイコンをタップすると、エクスポートできる項目が表示されます。

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エクスポートできる項目として、ウォレットの秘密鍵を得るためのPrivate Seedがありますが、Private Seed自体はAirbitzアプリ内で知ることができるものの、Seedから秘密鍵を得る際に利用するようFAQ「How do I get my private key?」(どうやって秘密鍵を取得できますか?) https://airbitz.co/go/faq/howdoigetmyprivatekey/ に記載されているURL https://airbitz.co/recovery/ は対応するページが存在せず、現状秘密鍵を取得できない状態です。また、Public Seedsについては正確な説明がありません(いずれも2016年7月現在)。

では、どのようにAirbitzでウォレットのバックアップをとったらよいのでしょう。FAQに「How do I get my funds if Airbitz ceases to exist?」(Airbitzがサービスを停止しまったらどのように自分の資金を取り戻せばよいのか)https://airbitz.co/go/faq/getfundsairbitzceasesexist/ という項目があります。回答には、Airbitzのサーバーが停止しても、ユーザーネームとパスワードがあれば、過去に一度でもログインしたことのあるデバイスからログイン可能で、ログイン後に他のウォレットアプリに送金すればよいとあります。この回答から推測すると、現状、Airbitzではユーザーネームとパスワードを安全な方法で記録しておくことが最善のバックアップといえそうです。

 

おわりに

今回はウォレットアプリAirbitzを使い方をまじえて紹介しました。Airbitzの特徴のひとつ、Bluetoothでの送金リクエストは、QRコードのアドレスのやりとりを置き換えることを目的としたものですが、実際に使用してみると、デバイスがBluetoothを搭載していて、かつお互いがウォレットアプリとしてAirbitzを使用していなければならないといった制約があり、通常の一対一の送受金ではそこまでのメリットを感じられなかったのも事実です。ただ、イベントなど、その場にいる不特定多数に向けてリクエストを送信するといった利用シーンでは、Bluetoothでの送金リクエストは効果を発揮する可能性があります。

総合的にみて、Airbitzのバックアップ機能には不安は残りますが、今後の改善を期待した上で、複数のウォレットをひとつのアプリで管理できる点、トランザクションに誰からの送金かなど細かく付加情報を残して管理できる点から、ウォレットを使いこなしたいユーザーにとって、Airbitzは高機能なウォレットアプリの選択肢のひとつとなり得るのではないでしょうか。

また、今回はAirbitzのウォレットの機能に焦点を当てましたが、Airbitzにはビットコインを利用できる場所をリスティングするDirectory機能もあります。現在は欧米を中心にデータが拡充されているようですが、日本国内もカバーされるようになれば、Airbitzがより便利なアプリに成長することも考えられます。

 

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Mine Aram

Gaiax技術マネージャ。研究開発チーム「さきがけ」リーダー。新たな事業のシーズ探しを牽引。2015年11月『イーサリアム(Ethereum)』 デベロッパーカンファレンス in ロンドンに参加しブロックチェーンの持つ可能性に魅入られる。以降ブロックチェーン分野について集中的に取り組む。